受験資格が変更されたことによる影響

2017年の1月に行われた介護福祉士の国家試験は、今までの試験とは趣が違っていました。
この回から、受験資格に変更があったからです。

受験資格に実務者研修を修了していることが追加されたので、一気に受験者数が半減しました。
それまでは15万人ほどいた受験者数が、7万人台にまで減ったのです。

またそれにより合格率も高くなりました。
軽い気持ちで受験をする人たちが減ったために、合格率は従来の5、6割ほどから、一気に7割超えを果たすまでに至ったのです。
今後も受験資格が変動をしない限りは、こうした状況が続くと予想されています。

質の高い人間を介護業界に増やすという意味では悪くない改正だったのかもしれませんが、介護福祉士となる人の数は純粋に減りました。
それまでは9万人近くの人が毎年この資格を得ていたのですが、これからは5万人ほどしか合格ができない時代になったわけです。
これは、人手不足に喘ぐ介護の現場には手痛いダメージとなりそうです。

ただ、その分この国家資格の価値は高まっていくことが予想されています。
これから挑戦をする人にとっては、そう悪い改定ではなかったのかもしれません。

試験の内容等に大きな変更はないので、今までの受験対策が無駄になるわけではありません。
実務者研修自体も非常に有用な研修ですから、早めに受けておくことはメリットとなります。
まだ制度変更から時間が経っていないので混乱はあるかもしれませんが、時間が経つにつれて評価が高まるでしょう。